そして「グローバルウェブ」を牽引する第三要素は、シリコンバレー発グローバルの思想基盤とも言えるカリフォルニアン・イデオロギーと呼ばれるものです。テクノロジーこそが「反中央・反権威」の個をエンパワーするもので、その力を起爆剤に現状を打破しフロンティアを切りひらこうという、シリコンバレーの思想的ルーツとも言える考え方です。
個人の自由を最大限尊重すべきだとし、国家や体制に縛られるのを嫌うリバタリアン的な考え方と、カリフォルニア的なテクノロジー至上主義(個の力を強めるパーソナル・テクノロジーや管理されないネットの自由を信奉する)が結びついた考え方とも言えます。
「反中央・反権威」ではあるけれど資本主義とも深く結びつき、根本的な社会変革や革命を目指す思想ではありません。パーソナル・テクノロジー時代、ウェブ時代の時代精神として、アメリカ西海岸を発祥に、そこを超えて全世界に信奉者を集めるようになった考え方です。[43〜44ページ]
— 梅田望夫
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